まあ、なんでこれを取り上げるかというと、、、、
個人的には、まさにため息というか、まあ、本当に日本の政治は腐ってるな、、、、と感じてしまうからです。
もちろん、良い面も少しはあります。
あくまで一個人の考察ですので、これが正解とは言いません。
もしかしたら、間違っている部分もあるかもしれません。その際はご指摘いただければ修正します。
しかし、報道の裏側にある政策の意図を見やぶる見識を持って欲しくて、たまにはこういう記事を書くことにしました。
よかったら、お付き合いください♪
まずは、こんなニュースで上がっておりました。
政府・与党が、日本の金融資本市場の競争力を高めるため、一定条件を満たした資産運用業者の報酬について所得税を軽減する方向で検討していることが24日、分かった。ファンドの運用成果を反映した報酬を金融所得と見なし、その分について以前より低い20%を課税する。海外の資産運用会社や高度金融人材の国内市場参入を促す狙い。12月にまとめる2021年度税制改正大綱に盛り込む。
菅政権は国際金融都市構想を重要政策課題に掲げている。ただ、海外金融機関の誘致をめぐっては、アジアで競合する香港やシンガポールの所得税率が20%前後なのに対し、日本は所得税(45%)と住民税(10%)を合わせ最高税率が55%と高い。この税率の違いが、これまで誘致の足かせとなっていた。
さらに、これまで日本でファンドマネジャーが自社のファンドの運用成果として高額報酬を得た場合、金融所得に当たるかどうか明確に示されていなかったことも問題点として指摘されていた。
今回の税制改正大綱では、一定条件を満たす運用報酬について、所得税と住民税を合わせた税率を適用せず、金融所得(税率20%)の対象とすることで、税率を実質的に軽減できるようにする方針。
出展元:https://www.jiji.com/jc/article?k=2020112400966&g=eco
こちら、Yahoo!ニュースにもなったので、出どころはしっかりとした報道です。
資産運用業者の税軽減のニュースの意味をわかりやすく解説(表向きの解説)
まず、日本という国は、現在、先進国の中で最低レベルの経済成長率であり、
もはや、先進国と呼んで良いかわからないレベルにまで経済力が低下しました。
土地面積が少ない、資源も少ない、人口は減り続ける一方、高齢社会。
このような国で、経済を大きく伸ばす方法は、基本的に1つしかなく、
「税制特区の金融国家」を目指す道です。
例えば、シンガポール、香港などでは、少ない土地面積と人口で、経済発展をするために、
労働力(人口)と資源に影響を受けない、金融で戦う道を選びました。
そして、その戦い方とは、
「税金を極力少なくして、世界から優秀な企業を誘致し、少しだけ税金を収めてもらう。また、実体経済よりもはるかに市場が大きい金融市場でより大きなお金を動かす資産運用会社を招き入れて、金融市場で利益を出して、少しだけ税金を収めてもらう。」
基本的には、これ以外に、生き残る選択肢がないわけです。土地や人を必要としない、IT産業、金融産業で結果を出している企業であれば、税金が安い地域で会社を経営した方が大きなメリットがありますので、それで、シンガポールや香港は成長しました。
余談ですが、現在の経済は、実体経済と金融経済に分かれています。
実体経済というのは、実際にモノやサービスとの取引により利益を出そうと行われる経済です。
一方で、金融経済とは、モノやサービスは動かずに、為替相場の変動に応じて、株や通貨などの取引で利益を出そうとする経済です。
現状、実体経済と金融経済の市場規模の比率は、1:9の状態にまでなっていると言われています。
(要するに、金融経済の方が10倍近い市場規模)になっています。
一生懸命、労働を頑張って、実体経済の中で生きる一般人よりも、株取引・通貨取引などの金融で稼ぐ人たちがの方が圧倒的豊かになってしまっているのは、この市場規模の差が原因と言って問題ないです。
少ないお金を取り合うのか?、たくさんあるお金を取り合うのか?どちらが有利か?という話しですね。
とまあ、そういった事情から、日本としては、金融経済で大きなお金を動かす資産運用会社(通称ファンド)に、どんどん日本を使ってもらいたいわけですが、
残念ながら、日本は、非常に重い税制度が設定されており、日本で金融を行いたい海外の企業は、存在しないと言っても過言ではないぐらいの状況にあるわけです。
しかしながら、それでは、海外の資産運用会社に使ってもらえないから、資産運用会社だけ、税率を減らせばいいんじゃないのか?ということが今回の報道の表向きの話しです。
資産運用業者の税軽減のニュースの裏側考察
しかし、ここで考えて欲しいのは、
この法案により、誰が得をするのか?という話しです。
1、日本を拠点にすることに興味がある海外の資産運用会社の関係者
2、日本の既存の資産運用会社
3、日本の資産家
4、日本の政治家・官僚
答えを言うと、この4つですね。
1は、先ほどまでの説明でもはや解説不要ですが、ポイントは、2~4です。
日本にも現時点、資産運用会社はすでにたくさんあります。
その会社達が、今回の法案が通ると、もちろん資産運用会社経営は、やりやすくなります。
また、日本のファンドにお金を出資している大型の資産家も同時に利益を出しやすくなります。
そうなると、お金を持っている人たちには、みんな共通してメリットがあります。
そして、お金を持っている人たちが喜ぶ法案を通す、「政治家」は、資産家たちに支持されます。
さらに、ここからが、重要です。
官僚と呼ばれる人たちは、「官民ファンド」と言って、国のお金と民間企業から集めたお金で「資産運用会社(ファンド)」を作っています。
この官民ファンドは、現状、官僚と呼ばれる人たちの、天下り先です。。。。
タチが悪い天下り先として、問題になっている報道がなんども上がっています。
さて、ここまで言えば、わかるでしょうか??
今回、税率が下がるのは、「資産運用会社(ファンド)で発生する報酬への税率低下」です。
報酬とは、「運用利益から生み出した報酬(=給料、役員報酬、顧問料)」このあたりではないかと推察します。
要するに、官民ファンドに天下りしている人たちの、給料、役員報酬、顧問料への税金が、所得税+住民税=最大55%から、最大20%になるという話しと解釈できます。
もっとストレートに言うと、、、、、「官僚の天下り先での、税金を下げます。しかも、もともと最高税率55%だったものを、20%まで下げます」という法案です。
官僚達が、自分たちが天下り先で得たお金を、「香港、シンガポール」などの税制特区と同じ税率で暮らせるようになるための法案と解釈ができてしますわけです。
実は、これが裏の目的ではないかと、私は思っております。
そして、この法案を、「コロナの感染者増大!!!」と騒ぎ立ててるこの時期に、「すすっと」と通そうとしていることです。。。
もはや、このための、コロナの感染者増大報道ではないか?と疑ってしまいますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか??
ちょっと決めつけが激しいんじゃないの??って思われた方がいたらすいません。
あくまで、個人的な考察です。
どう受け取るかはみなさんがご判断ください。
もちろん、全て悪いことではなく、この法案によって、一部日本の金融経済は好転する面もあると思います。
ただ、一般人の生活は全くもってよくならないです。金融経済とは違う実体経済は、何も変わらないからです。
実体経済が成長せず、金融経済だけ膨らむと、一般人の懐のお金は少ないのに、物価だけ上昇して、物の値段が上がる。という現象が生じます。
一般の方は、金融を学び自分も取り入れて、この法案を、自分が利用する側に入れるように努力をする道も考えて欲しいと思います。
そう捉えられれば、悪いことばかりではないですね。
金融を基礎から学びたい方は、国際金融教育コンテンツを用意てますので、ぜひそちらもチェックしてください♪
ではでは〜!!!